◆ MOTHERのことば。のチェックをした感想
2020年7月末、抽選と選考で、『MOTHERのことば。』のプレイ&チェックのチェックチームに選ばれ、8月と完成間近にチェック作業をしていました。
私はMOTHER2の担当でした。
(本の紹介ページには「夕飛」名義で名前が記載されています。)
あまり詳しい事は守秘義務を結んでいるので語れませんが、
本からでも読み取れるような部分を中心に、チェックをした感想を語っていきますね。
◆ 応募時の文章について
恥ずかしいので全文とかは載せられないし、
送った情報を公表するのはどうかなと思うので、だいたいの筋を・・・
とにかく、仕事ぶりが伝わるようにと書かれておりましたので、
・自分のやり込み、プレイ経験、プレイ年数の大まかな明記
・やりこみに関する詳細
(個人的にフラグチェックをしたことがある、レアアイテムコンプなど)
・クリアまでに可能な所要時間(2日以内でクリアできると明記)
・MOTHER2のツイキャス配信のURLの送付
(プレイスタイルの参考にしてもらう為)
・作業環境の明記
(3機種すべて所持の為、都合のいいものを任せてほしい、録画も可能など)
上記の事を、とにかく仕事を受けるイメージで、淡々とした文章で書いていたのですが、
仕事なのに自分が遊んでいた事を暴露しているので、恥ずかしいやらで不思議な感じでした。笑
◆ チェックが思ってた何倍も大変だった件
チェックデータを送付される前、私の本のイメージとしては、
ただ単純に、ゲーム中に確認できるメッセージの誤字脱字チェックだけかと思ってました。
でも実際は、完成した本に載ってる通り、フラグチェックまでありました。
よく考えれば、ゲーム中のメッセージを確認するのに、それがなければチェックは難しいなというのは、見てすぐに分かりました。
ただ、これがかなりしんどい!
それでも、予めフラグが載っているのは大変助かりました。
「だいたい」は完成されていました。すごかったです。圧倒されました。
でも、書いてある通りにチェックして確認ができない、または書かれてない条件で確認ができたメッセージがあった場合、その時は、各自でフラグの再調査が入ります。
これは「誤字脱字チェック」とは明らかに違う「デバッガー」に近い仕事で、
ゲームに完全に慣れている事が前提すぎる仕事でした。
これは人によっては大変だ・・・と、8月チェックの時点で不安になっていました。
(わたしはフラグチェック楽しかったです!!!!)
◆ 本のチェック状況や、完成本の脱字の件
募集時点では8月中のチェックと記載されていましたが、
それに加えて、MOTHERのことば。のページに記載されている通り
完成間近でのチェックもありました。
既に本をお読みになった方の中には、「あっ・・・」と、
お気づきになられた方もおられると思うのですが、
「脱字」などの間違いが、まだ細かく残っています。
なんでこんなに・・・と思われるかもしれませんが、
これもただの言い訳になってしまいますが、
「間違いがあっても仕方ないチェック方法だった」と言っておきます・・・
(それ以上はいろいろ詳しくなっちゃうので言いづらいです)
個人的には発売日を伸ばして、もう一度校正後のチェックをさせて欲しかったんですが、(発売まであまりにも心配で気が気じゃなかった)
いろいろできないんだろうなぁと察しましたし、何より最後のチェックはあまりにも時間がありませんでした。
その中でよく完成できたなと思います。
作る側の大変さがめちゃ分かりました・・・
◆ そんな中でも、実際に完成してみて
東京のMOTHERのことば。展が開催され、一番早く本を買えるのは、そのお店に行った人でした。ついに、読む人が増える・・・
そう思うと本の内容がとても心配で、ツイッターで本を見た人の感想をひたすら調べてしまいました。
ツイッターで誤字報告を見た瞬間は、心配してた事が的中してしまったな・・・と、けっこう落胆してしまいました。苦笑
初代でも3でも誤字に気付く人が居たし、あ、仕方ないんだなこれは、と思い直しました。
本のチェック作業が終わった今は、私もただの一般人。
私の調べた掲載されなかった情報も載せようと決心できました。
まぁ本を完璧の完璧にできなかったのは残念と言えばそうなのですが、
個人的には、この経験はとても素晴らしいものでした。
私は幼少期に家族がMOTHER2を遊んでいて、それをずっと見ていたので
ネタバレをされていて一生初見プレイができなくなった人です。(悪い事じゃないけど)
ギーグ戦の「いのる」も、記憶力の良さが災いしてしっかり覚えていました。
そんな一生封印された初見プレイ。
このセリフチェックの仕事は、
「一からすべてを洗い直す、見直す」
という普通の遊び方ではできない遊び方を提示されたような感覚でした。
しかもチェック時の原稿は完璧ではない為、自分で探したりする事もあり、
「普通の遊び方はやり込んだからこその新鮮さ」を味わう事ができました。
こんなセリフもあったのか!
このフラグで切り替わりになっていたのか!
・・・と、知っている気でいたゲームから、
「知らない情報を探し出す新鮮さ」を味わえたのが、何より幸せでした。
この感じは初見プレイのゲームと同等の感覚ではないでしょうか。
結果的にもっと詳しくなってしまったので、めちゃくちゃ面白かったです。
自分が好きで好きで遊び続けた経験が、
「公式に還元」という、ファンとして最高の形で役に立ったという事実は、やっぱり奇跡的で、とても幸せだと思っております。
◆いきてて よかった。
よーーかったーー。
◆ どうでもいい余談
けっこう見るからに詳しいという方が、
私が力を入れてチェックした所で、役に立った発言をしていらしたのを見て、めっちゃ嬉しくなりました。
自信はなかったのですが、詳しい人に対しても、役に立つ情報を間接的にでも提供できた事がとても嬉しくて、この本は改めて、マニアにとってもやべぇ本だと思いました。
自分でセリフをまとめるのも大変なので、正しく訂正するにしても、この本は足掛かりになる良い資料本になります。
知らない情報が大量にあると思うので、誤字の事を差し引いても素晴らしい本だと思います。
本当に、お疲れ様でした。そしてありがとうございました。